大王製紙前会長が会社から100億円超の資金を借り入れていたことがわかり、巨額な融資についての捜査が進められていることが報じられています。大会社においては経営と資本が分離されていますので、会社と役員の取引は利益相反しますので、厳格なル-ルのもとで通常は排除されます。
一方、中小企業、特に同族会社においては役員への貸付を行うことが少なからず行われます。取締役会の決議を経て金銭消費貸借契約によって適切に実施される貸付や仮払金や立替金を貸付金として振替処理されたものなどがあります。そのため役員貸付金を計上した場合の留意事項について考えてみました。
税務上の留意点
会社が役員に貸付をした場合には、必ず利息を計上する必要があります。株式会社は営利を目的としていますので無利息で資金を貸す行為はおかしいと考えられています。
では、どれくらいの金利の利息を計上すればいいのか、所得税基本通達では次のように定めています。
その貸付が会社が他から借入れて貸し付けたものであることが明らかである場合には、その借入金の金利により、その他の場合には貸付を受けた日の属する年の前年の11月30日を経過する時におけるいわゆる公定歩合に年4%を加算した利率によることとされています。
金融機関からの評価に対する留意店
銀行融資を受けるにあったっては資金使途が何かを求められますが、会社の財務諸表に役員貸付金が計上されている場合、会社の運転資金として調達したにも関わらず、社長個人の資金として使われているのではないかと疑われ厳しい指摘をされることがあります。迂回融資といって会社で調達した資金を役員個人や取引先に貸付けを行っているなどは不正融資につながりますので、決算時には役員との貸借は精算いたしましょう。
長期間返済が行われずに滞っている役員貸付金は、キャッシュインがなく財産価値がないものと見られてしまいますので、返済条件を定めて契約書を作成し定期的に返済を行ってください。
Q 今期は業績が良く、計画より大幅な利益がでることが予想されます。これは従業員が頑張ってくれたおかげですので決算賞与を支給したいと思います。今期の経費となるようにしたいのですが、留意点を教えてください。
A 今期の経費とするためには下記のいずれかの方法で支給してください。
①期末までに決算賞与を現金で支払い損金経理すること
②期末に決算賞与が未払いの場合には、次の要件のすべてを満たしていること
イ.支給額を期末までに従業員各人別に、かつ同時期に支給を受けるすべての従業員
に対して通知していること
ロ.決算日以後1カ月以内に決算賞与を支払っていること
ハ.決算賞与の金額を損金経理していること
従業員に決算賞与を支給するには?の続きの記事を読む
Q 会社を設立して3年になりますが、税務調査を受けたことがないのですが、概要を教えてください。
A 一般的に、利益を出している会社は3~5年に一度調査があります。会社設立から3年ですと、調査があることが予想されます。赤字会社が調査がないのかと言えばそうではありません。法人税の調査は年間に14万件ほど行われていますが、そのうち30%ほどは赤字申告会社です。赤字会社でも調査の結果、黒字に転じた割合は15%くらいあるのです。
・税務調査の事前連絡
調査に際しては税務署から事前に「税務調査を行ないたい」という連絡があります。税理士が関与している場合は、税理士に最初に連絡が入ります。そこでお客様と税務署との日程調整をおこなって調査日を決定します。 税務署の発表では、法人税の調査の事前通知は約9割、所得税は約8割で実施されています。
事前の連絡なしに突然調査官が訪れることもあります。飲食店、小売店など日々現金を扱う業種や、パート・アルバイト派遣など雇用形態がさまざまで社員数の多い会社などは可能性があります。
突然税務署がやってきた場合、落ち着いてまずは税理士にご連絡を!
税務調査の概要について教えてくださいの続きの記事を読む
㈱グリル・サポートシステムさんは厨房機器の製造販売、を行っている設立3年目の会社です。初年度の決算申告からお引き受けいたしました。
「高田税理士事務所」には、会社設立初年度から決算申告をお願いしています。設立当初は売上が優先で、経理的なことは後回しになりがちです。経理についてはどうしていいかわからないまま決算時期を迎えて、あわてて税理士を探し1年分をまとめてお願いいたしました。時間が少なく、大変だと思いますが快く引き受けて頂きとても感謝しています。
会計や税金関係、資金調達のこと、会社登記のことなどもわかりやすく教えて頂けるので、安心して仕事に集中できるようになりました。
会社設立3年目には、5年先までの経営計画の作成を、税理士の高田さん、中小企業診断士の小林さんに手伝って頂き行ったことで、中長期的な視野で会社運営を考えられるようになりました。
会社の成長に合わせた、アドバイスを頂けるので、今後とも高田税理士事務所にお願いしていきたいと考えています。
株式会社グルル・サポートシステム
代表取締役 松尾 博之 様
9月に入ってから遅い夏休みをいただきました。このお休みには家の片づけをやろうと思っていましたので、お休み前に電車の広告をみて気になっていた‘‘片づけコンサルタント’’近藤麻里恵さんの著書「人生がときめく片づけの魔法」を読みました。4日間のお休みは家中の片づけをして気分もスッキリ、楽しくお片づけができました。これも片づけコンサルタント‘‘こんまりさん’’のご本のおかげ、感謝です!
まだ20代とも見えるお若い著者が書かれた、片づけ後のリバウンド率ゼロ、65万部も売れているって、いったいどんな本なのかそして、職業‘‘片づけコンサルタント’’とは?どのような仕事なのかしらと興味を持って読み始めました。
5歳の時から主婦向けの生活雑誌を読み始め、15歳から片づけについて本格的に研究を始め現在は片づけのプロとして片づけの指導を行っているそうです。片づけに目覚めて、あらゆる片づけを試し、研究しているのですから、片づけのプロと自称し、片づけコンサルタントを名乗っていることも納得いたしました。
片づけを習ったことって、ありますか?私は、家の習慣として見て覚えてきたことや、自己流で始めたことなどはあっても正しい片づけ法なるものを学んだことありませんでした。
この本は、物理的な収納整理のノウハウではなく、片づけにおける正しいマインドを身につけて「片づけられる人」になるための方法を身につけてほしいと繰返し書かれています。だからこの方法を身に付けた方はリバウンド率がゼロなのだそうです。
ご興味のある方はご一読を、そして片づけコンサルタントに学び、片づけにチャレンジしてみませんか?
人生がときめくように・・・